2007年2月8日
S級ライセンス海外研修レポートをセレッソ大阪、貴志俊治チーム統括部育成スカウトよりいただきました。

大阪サッカークラブ(株)の理解を得て、4月下旬JFAハウスで行われたS級養成講習会受講のための個人面接を受け、2005年度(財)日本サッカー協会が主催する国内トップライセンス公認S級養成講習会を受講する事になりました。8月下旬からJヴィレッジを第1回目とし中間集中講座、最終講座を含め13回の講習会が行われました。
指導実践、専門講義、すべてにおいて高度でプロフェッショナルな内容で、今まで育成に長くたずさわっては来たものの、全く別のものであり強烈な講習会だったと言っても過言ではありません。 又、すべての講習会が終了すれば、国内Jリーグ1週間、海外サッカークラブ2週間のインターンシップが組み込まれています。

(上段) モラス雅輝氏 グランド担当者ケヴィン氏
(下段) GKコーチ ロニー・トイバー氏 GMディートマー・バイヤー・スドルファー氏
(下段) GKコーチ ロニー・トイバー氏 GMディートマー・バイヤー・スドルファー氏
サッカークラブに所属していても、私自身、海外クラブに理解を持ってインターンシップを受け入もらえる様な当ては全くありませんでした。同じ講習会を受講したメンバーと協力して帯同させてもらう方法も考えましたが、そう簡単に海外研修が出来るはずがありません。またせっかくの海外研修なら、一人で行っていいものを学んできたい、簡単に誰もが真似の出来ないような経験をしてみたいとは思っていたところ、クラブスタッフからグリオインターナショナルの秋山美代子さんを紹介されました。
秋山さんは国内、海外に幅広くネットワークを持ち、Jリーグアカデミーの主催する海外研修にも協力されるなど、あらゆる事を専門的に手がけている方でした。多忙な中、講習会の目的、内容等話を聞いていただき協力してもらえることになりました。話の端々に世界各地で活躍しているサッカー指導者の生の情報が出てくるのも、聞いていて安心感が得られました。


(上段) ドル監督 フロント、ベーマイヤー氏(元HSVのスター選手)
(下段) HSVのサポーターと、勝利を祝う
(下段) HSVのサポーターと、勝利を祝う
初めてお会いしたにも関わらず、強力なサポート体制で研修を受けられそうな気分になり、それ以降、mailで日程、希望、内容、費用等の相談に乗っていただきましたが、海外でのコミュニケーションの重要さは理解しているものの、私は語学力にはまったく自信がありません。研修が成功するかどうかの分かれ目になるのは、通訳の力量に負うところが大きいという秋山さんの助言で、サッカーを知っている、専門用語も解る心強い方を選んでいただき、研修が良い方向に向かい、又S級のカリキュラムを受けていても、海外研修に無知な自分にとって、将来の事も含めて考えてくださっている方に、何の不安があるでしょうか。強力なサポートを得てすっかり大船に乗った気持ちになってしまいました。
何度かのmailの中ではどの様な監督のもとで研修を受け、何を身に着けるかが重要でS級養成のカリキュラムのためだけでなく、サッカー指導者として今後も継続的に海外研修ができるきっかけにならないなら、協力はできないとまで秋山さんにはっきり言われました。一番重要なのは、ライセンス取得のコーディネートでなく、指導者として、学ぶ姿勢があるから協力していただけたと思っています。
出発の1ヶ月ほど前に研修先がハンブルガーSVと決定し、早速エアーの手配を進めてもらい少しの不安も無く2006年4月2日、関西空港からドイツ、フランクフルトを経由しハンブルグに向かいました。出発前に通訳の方とはmailで何度か連絡をとりあって、空港で待ち合わせました。到着にあわせて出迎えてくれたのは、オーストリア、チロル州観光協会日本担当オフィス所長モラス雅樹氏。185cmの長身でイメージしていた方とまったく違っていました。というのも秋山さんからはどんな方かは全く聞いてなく、日本人で無いと思い込んでいたので少々驚きでした。


(上段) 選手シューズ・ロッカー スタッフ・ルーム
(下段) モラス氏 ウーベ・ゼーラー氏(元HSVの名選手。ドイツの英雄)とモラス氏
(下段) モラス氏 ウーベ・ゼーラー氏(元HSVの名選手。ドイツの英雄)とモラス氏
いよいよ2週間のハンブルガーSVドイツ、トップレベルの研修のスタートです。意外と冷えた気候の中、寒さも忘れ重いスーツケースを持ち空港からバス、電車を乗り継いで拠点となるアルトナ駅に向いました。移動中の会話は初対面という事もあって、お互い遠慮気味に疲れもあって静かな時間をすごしましたが、途中アクシデントもあり早くも通訳モラス氏の重要性を認識しました。
2週間の間予想以上に中身の濃い研修を受ける事ができました。快く研修を受け入れてくれたハンブルガーSVのGMとドル監督をはじめ、多くのスタッフが協力してくれて、チームが上位にいるタイミングの試合観戦、ホームとアウェイ、スタジアム視察、トップチームのトレーニング、スタッフ、選手とのコミュニケーション、育成センター視察、育成シンポジウム講座の参加とそのスタッフとのコミュニケーション、U-23トレーニング、U-23試合観戦、育成責任者、GM、ドル監督とコミュニケーション等、楽しくかつ衝撃的な2週間でした。
何度も繰り返してしまいますが、中身の濃い研修と一生の財産を作ってくださったのは、秋山さん、モラス氏であり、多忙な中コーディネートしてくださったことに、本当に感謝してもしきれないほどです。研修の成功もあり2006年10月25日S級の認定を受けることができました。今後またいいタイミングがあれば、サポート体制がしっかりと整っているグリオインターナショナルを通じて、ドイツ研修他、また違ったチームで研修を受けたいという心境でありそう考えています。本当にありがとうございました。
貴志 俊治